この度、イギリスの運転免許証を入手しました!入手といっても新規の取得ではなく、日本で取得した運転免許証をイギリスのものに切り替える手続きを踏んでいます。切替手続に関するブログを執筆したところ、全部で3記事になりました。この記事は、手続きの大まかな流れを紹介している記事です。

モザイクで隠れていますが、有効期限は2033年の12月下旬です。

先に言っておくと、この記事の情報は決して真新しいものではなく、先人たちのブログでも十分に情報を得られます。とはいえコロナ禍対応が終わったり2021年にBRPカードの取り扱いが変わったりして、先人たちの情報と現状に相違があったのも事実で、今回新たに自分で記事にまとめました。タイトルが【2023-2024】な理由は、申請開始が2023年12月、関連作業の完了が2024年3月だからです。

あくまでこの記事は私の体験談であり、必ずしも同等の所要日数での免許切替を保証するものではありません。また、この記事の内容もいずれは古くなるため、必ず在英国日本大使館のホームページで最新情報をご確認ください。

免許証切替の条件

日本の運転免許証を持っていても、無条件でイギリスの運転免許証に切り替えられるわけではありません。

  • 有効な日本の運転免許証を所持
  • イギリスに住み始めて5年以内
  • 在留届を提出済

YMSビザの所持者またはYMSビザ取得を検討中の方なら、日本の免許証さえ持っていれば基本的に条件に合致するはずです。ちなみに外国に住所または居所を定めて3か月以上滞在する日本人には、在留届の提出義務があります。まだ在留届を出していない方は、これを機に提出しましょう。

免許証切替手順の概要

まずは免許切替手順の概要を紹介します。参考元は在英国日本大使館のホームページです。

  1. 自動車運転免許証抜粋証明書(英文)の申請
  2. 自動車運転免許証抜粋証明書の受取
  3. 運転免許証の切替申請
  4. イギリス運転免許証の発行
  5. 日本運転免許証の返還

1. ~2. では在英国日本大使館と、3. ~5. では英国の運転免許庁・Driver & Vehicle Licensing Agency(DVLA)とやり取りします。

【実録】イギリス運転免許証の切替方法

ここからは私の体験をもとに、イギリス運転免許証の切替方法を紹介します。繰り返しになりますが、あくまで私の体験談です。この記事の情報は参考程度に留め、必ず在英国日本大使館のホームページで最新情報をご確認ください。

1. 自動車運転免許証抜粋証明書(英文)の申請【01/12/2023】

最初に、3. の運転免許証の切替申請で必要な証明書を取得します。この証明書は日本の運転免許証を一部抜粋して英訳したものです。申請方法には在英国日本大使館に直接来館する方法と、郵送で申請する方法の2通りがあります。ロンドン内とはいえ自宅が在英国日本大使館から遠いこともあり、私は郵送で申請しました。

この時点で必要なのは以下の3つで、※の書類は来館なら原本、郵送なら写しを用意します。写しの場合、免許証は両面、パスポートは人定事項ページ(顔写真のページ)が必要です。記載事項の変更があれば、追記ページの写しも同封しましょう。

  • 有効な日本の運転免許証※
  • 旅券(パスポート)※
  • 運転免許証抜粋証明書申請書

運転免許証抜粋証明書申請書は在英国日本大使館のホームページからダウンロードできます。記入例も載っているので、それを参考に記入しましょう。ちなみに私は運転免許証抜粋証明書申請書の印刷と日本の免許証・パスポートのコピーは地元の図書館でやりました。その図書館、コピーも印刷もタダでできるのでありがたいです…。

Special Deliveryの封筒に宛先と住所を書いた際に、念のため送付書類を写真に残しました。

写しだからSpecial Deliveryは不要かなと思いましたが、重要書類に変わりないのでSpecial Deliveryを使いました。ちなみに先人たちのブログで約£6と伝えられていた送料ですが、私は£7.35払いました。値上がりしたのでしょうか…?自動車運転免許証抜粋証明書を送る住所は以下の通りです。

Certificate Officer, Consular Section, Embassy of Japan
101-104 Piccadilly, London W1J 7JT

英国運転免許証への切り替え手続き | 在英国日本国大使館

在英国日本大使館によると、所要日数は申請受理日の4営業日後(土日・閉館日を除く)。閉館日がない場合、月曜日に申請が受理されると証明書の交付はその週の金曜日です。私は2023年12月1日(金)の午前中に自宅最寄りの郵便局から郵送しました。

2. 自動車運転免許証抜粋証明書の受取【13/12/2023】

必ず受け取ったタイミングで内容に問題がないか確認しましょう。

1. の申請から少し経つと、在英国日本大使館の担当者から自動車運転免許証抜粋証明書が交付された旨を伝えるメールが届きます。このメールには証明書の受取可能日が記載されているので、その日以降に証明書を受け取りましょう。

1. の申請方法が来館であれ郵送であれ、交付された証明書を受け取るには在英国日本大使館への来館が必須です。来館は事前予約制で、予約がないと入館できないので注意しましょう。3週間前から予約可能で、空きがあれば当日予約も可能だそうです。

自動車運転免許証抜粋証明書の受取には、以下の持ち物が必要です。

  • 旅券(パスポート)
  • 日本の運転免許証の原本(※郵送申請の場合)
  • 手数料(※£13、現金のみ)

私は先述の通り2023年12月5日に交付の連絡を受け、直近で都合のいい12月13日に来館で証明書を受け取りました(受領可能日は12月8日以降)。証明書は公的な申請書類なので、クリアファイルの持参をお勧めします。

3. 運転免許証の切替申請【13/12/2023】

Special Deliveryの封筒に宛先と住所を書いた際に、念のため送付書類を写真に残しました。

自動車運転免許証抜粋証明書を受け取ったら、いよいよ英国の運転免許庁・Driver & Vehicle Licensing Agency(DVLA)に申請書類を提出します。私は在英国日本大使館の近くの郵便局で手続きしました。DVLAに提出する書類は以下の通りです。※はD1フォームに詳細が記載されています。

  • DVLA申請書(D1フォーム)
  • 2. で受け取った自動車運転免許証抜粋証明書
  • 有効な日本の運転免許証
  • 手数料分の小切手またはPostal Order※
  • 写真1枚※
  • BRPカード

DVLA申請書(D1フォーム)

12月に切替申請をする時点で、クリスマスホリデーや年末年始で通常より手続きに時間を要するのは織り込み済みです。そのため、自動車運転免許証抜粋証明書を受け取ってからなるべく早く申請できるよう、交付を待つ間にDVLA申請書を用意していました。

DVLA申請書はオンライン申請での郵送または郵便局で入手可能です。本当は1. の申請書を郵送するタイミングで郵便局でもらう予定でしたが、地元の郵便局には置いていないらしく断念。ひとまずオンライン申請しました。

申請完了画面

申請日が12月1日で到着まで7~10日を要すると、到着予定は12月8~11日。万が一届かないときのために、自宅とは別のエリアの郵便局で入手しました。結果的にオンライン申請分が届いたのは12月7日なので、私の手元には2部DVLA申請書がありました。

D1フォームの記入事項は別記事にまとめたので、詳細はそちらをご覧ください。

2. で受け取った自動車運転免許証抜粋証明書

説明不要です。ただし証明内容(特に名前のスペルや生年月日など)に間違いがないか、2. の受領時に確認しましょう。

有効な日本の運転免許証

原本です。

手数料分の小切手またはPostal Order※

私はPostal Orderで申請費用を支払いました。郵便局で支払います。「免許申請用のPostal Orderが欲しい」と伝えれば、支払先の名前も印字してくれます。Postal Orderの支払額はDVLA申請書の同封冊子に記載があるので確認しましょう。

一番上の「First licence with non-UK issued identity documents」に従って£43を支払いました。

写真1枚※

日本の運転免許証同様、免許証に印刷する顔写真が必要です。DVLA申請書の裏面に貼付欄があるので、そこに貼りましょう。私は念のために予備の写真も1枚同封しました(どうせ他に使い道のない写真ですし…)。

証明写真の撮影は別記事にまとめたので、詳細はそちらをご覧ください。

BRPカード

原本です。ちなみにカード状のBRPカードは2024年末で終了し、2025年からはオンラインで移民ステータスを確認可能です。もし2025年以降に日本の運転免許証を書き替える方は、必ず最新情報を確認してください。

If your BRP expires on 31 December 2024
You do not need to tell UKVI if your BRP expires on 31 December 2024 but your immigration status (for example, your visa) allows you to stay longer.

You will not need a BRP from 1 January 2025. You’ll be able to prove your immigration status online, without a BRP.

UKVI will update their information on how to prove your immigration status in early 2024. You do not need to do anything and your immigration status will not be affected.

Biometric residence permits (BRPs) | GOV.UK

4. イギリス運転免許証の発行【24/12/2024】

私のイギリス運転免許証は2023年12月24日に届きました。3. の運転免許証の切替申請が12月13日だったので、免許証の到着までは約10日。上のツイートでも言っている通り、思っていた以上に早くて驚きました。

運転免許証の送付と同時期に、3. で提出したBRPカードの原本も返送されます。同封してくれればいいものの別送で、BRPカードは12月27日に自宅に届きました。

5. 日本運転免許証の返還【19/03/2024】

3. でDVLAに提出した日本の運転免許証の原本は、しばらくすると在英国日本国大使館に返還されます。ただし、運転免許証が返還されない場合もあるようです。

日本の運転免許証がDVLAから返還された旨を知らせるメールが在英国日本国大使館から届いたのは、2024年3月15日の夕方。3. から丸3ヶ月かかった計算です。私の場合、クリスマスホリデーや年末年始を挟んだのでもう少し時間がかかると踏んでいましたが、想定より早くて驚きました。

在英国日本国大使館に返還された運転免許証の受領方法は、2. 同様に来館と郵送の二通りがあります。コロナ禍で一時期来館では受領できなかったようですが、2024年3月時点では来館も可能です。

私の場合、メールを受信した3月15日が金曜日で土日は在英国日本国大使館が閉館、月曜日は仕事でした。金曜日中に在英国日本大使館のホームページから来館予約し、直近の休日である3月19日の火曜日に受領しました。当日は予定の10分前に入館して番号札を発券、1分ほど待って呼ばれて手続き自体は1~2分で終え、予約時刻より前に返還完了しました。

来館の場合、以下のいずれかの写真付きの身分証明書が必要です。私は運転免許証を持って行きました。

  • 旅券(パスポート)
  • BRPカード
  • イギリスの運転免許証

郵送または代理人の来館での返還を希望する方は、在英国日本大使館のホームページや在英国日本国大使館から届くメールを確認してください。

イギリス運転免許証の切替にかかった費用

今回イギリス運転免許証の入手にかかった費用をまとめました。上記の通り2. と5. は来館した場合の金額なので、どちらかまたは両方が郵送の場合は別途費用がかかる場合もあります。また、来館にかかる料金で個人差のある交通費は除外しています。

  • 1. Special Delivery:£7.35
  • 2. 手数料:£13.00
  • 3. 写真撮影:£25.00(※私は間違えて8枚で注文したので、4枚だともっと安いはずです)
  • 3. Postal Order:£43.00
  • 3. Special Delivery:£7.35
  • 合計:£95.70

改めて計算すると予想以上にお金がかかった印象です。とはいえ、イギリスの運転免許証の入手によって紛失リスクが高すぎるID(BRPカードやパスポート)を持ち歩かずに済んでいるのはとても気が楽です。

必ず在英国日本大使館の最新情報を!

再度繰り返しますが、今回の記事を含む一連の運転免許証切替についての記事で紹介したのはあくまで私の体験談です。このブログ内の情報は参考程度に留め、必ず在英国日本大使館のホームページで最新情報をご確認ください。

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