お久しぶりです。「渡豪できないのにオーストラリアでの記事を書くのはどうなんだろう?」と思っていたら更新が先延ばしになってしまいました。しかし、2020年も師走に突入してしまったので、今年のことは今年のうちに記事にします(一部2019年の内容も含む)。

ということで、今回は2月に全豪オープンテニス2020を観戦した話です。

   

私とテニス

まず、簡単に私とテニスの関係を紹介します。私の主な取材対象は陸上競技と自転車競技で、テニスの印象はないと思うので。

競技経験は高校の体育オンリー。しかも、超がつく下手くそ。

元々運動神経は悪く、体育の成績で5段階の4を取るには期末の筆記テストで9割が必須条件でした。運動神経が悪いなりに得意不得意はありますが、テニスは本当に苦手。「持久走で倍の距離を走るからテニスはやりたくない」と高校の授業で先生に言っていたほど。

高校までテニス経験(体育レベル)ゼロの私がテニスのルールを覚えたきっかけは、ゲームでした。

「スーパーファミリーテニス」のカセット。

祖父母の家にスーパーファミコンがあり、お盆やお正月に行くたびに遊んでいました。マリオカートなどと一緒にこのソフトもあり、遊ぶうちにルールを覚えたんだと思います。

ほかにも小中学生のときに某テニス漫画を読みふけった記憶はありますが、高校の授業以降は一切ラケットを握っていません。今でもテニスは完全に観る専。観るだけならテニスは相当好きなスポーツです。

おすすめは最終日前日

全豪オープンテニスの観戦チケットには、屋外コートに出入りできる「Ground Pass」とアリーナの指定席に入れる「Stadium Ticket」の2種類があります。Stadium Ticketを買えばGround Passの入場エリアにも入れるので、断然後者がおすすめです。

今回私が観に行ったのは13/14日目、つまり最終日前日でした。個人的にはこの日のコスパが最強だと思います。理由は次の3つです。

  • 観戦できる試合はすべて決勝
  • 昼夜でチケットが分かれていない
  • チケットはAU$215から買える!

これらの理由について、2020年大会を例にそれぞれ具体的に説明します。すべてStadium Ticketを前提としているので、Ground Passを検討中の方はご注意ください。

観戦できる試合はすべて決勝

14日間の全豪オープン中13日目に組まれる試合は各カテゴリーの決勝戦。ただし、前日までに雨天順延などで当初の日程とずれが生じている場合は、この限りではありません。2020年大会の13日目(2月1日)に予定された試合は以下の通りで、すべて決勝戦です。

  • ジュニア女子シングルス
  • ジュニア男子シングルス
  • ミックスダブルス
  • 女子シングルス
  • 車いす(Quadクラス)シングルス ※Quadクラス:下肢・手指に障害を持つクラス
  • 車いす女子シングルス
  • 車いす男子シングルス

決勝戦なので、車いすシングルスを除いてセンターコートで試合が行われます(全豪オープンではRod Laver Arena)。車いすシングルス決勝が開催されるのは屋外コートです(※Quadクラスはセンターコート)。

年度によって変わるみたいですが、2020年大会の場合、大会最終日は男子決勝(シングルス・ダブルス)の2試合のみ。最終日は試合数の少なさに反してチケットが高額なので、比較すると13日目はかなり豪華に見えます。

私が観に行った日はあいにくの雨天で、車いすシングルス決勝は男女とも翌日延期。元々車いすテニスにも興味があったので非常に残念でした。

昼夜でチケットが分かれていない

全豪オープンでは、最終3日間を除いて「デイセッション(Day Session)」と「ナイトセッション(Night Session)」に試合が分かれています。ナイトセッションは19:00以降の試合で、シード上位の選手など注目度の高い試合が入るケースが多いです。

2020年大会の男子シングルスを例にとると、生涯グランドスラム(四大大会すべてで優勝)達成済みの選手は、全員1回戦からセンターコートが割り当てられました。ロジャー・フェデラー(SUI)とラファエル・ナダル(ESP)、ノバク・ジョコビッチ(SRB)の3選手です。彼らを除いたベスト8の残り5選手には、センターコート以外も含めてアリーナコートだけの選手もいれば、屋外コートでの試合をこなした選手もいました。

基本的に、同じ日でもデイセッションとナイトセッションを観るには別のチケットが必要です。しかし、最終3日間はセッション別になっておらず、1つのチケットで屋外コートも含めて自由に試合を観戦可能です。

ちなみに、もうひとつのアリーナ(Margaret Court Arena)とセンターコート(Rod Laver Arena)の観戦チケットに互換性はありません。両アリーナの試合を観たい場合は、2枚のチケットが必要なので注意しましょう。

チケットはAU$215から買える!

(RESTRICTED VIEW)は、「試合観戦で視野の一部が制限される座席」です。
ただ、私の席では特に見づらさはありませんでした。

上記の通り7試合(すべて決勝)観戦可能なのに、AU$215からチケットを買えるのが最大のメリット。スポーツ観戦代・AU$215をどう感じるかは個人の価値観によりますが、私は驚くほど安く感じました。

チケット購入日(発売開始日)にあたる2019年10月8日時点のレートは72.52円/AU$、AU$215は日本円にして約15,600円。倍以上の予算を用意していたので、パソコンの前で拍子抜けした覚えがあります。

私がチケットを購入した時点で、車いす席を残して最終日のチケットは完売。
13日目もほぼ選択肢がありませんでした(画像は13日目の座席選択画面)。

この写真でわかる通り、私が購入した席はコートから距離があります。それでも高さがあって見やすく、十分臨場感を味わえました。もっといい席で観戦するににはチケット代も高くなりますが、AU$215でこの距離感の席を購入できる事実は書き記しておきます。

当日の観戦レポート

ここからは、観戦レポートを簡単に書いていきます。試合の流れなど、調べればわかることは省略しているのであしからず。

天気は最悪。車いすシングルス決勝は順延

傘をさす人の姿も。

先述の通り天候は雨天でした。14日の大会期間中、第2週で雨天はこの日だけ。会場のメルボルン・パークに着いたときはまだ曇りで、開場とほぼ同時に雨が降り始めました。

まずはジュニア男子シングルス決勝を観戦

夜の女子シングルス決勝がメインとはいえ、時間があるので午前中のジュニア男子シングルス決勝を観戦。観客はまばらで、どこに座ってもいいと案内係のスタッフに言われたので前方へ。

左が準優勝のアルトゥール・カゾーで、右が優勝のアロルド・マヨ。

ジュニア男子シングルス決勝はフランス対決。ともに2002年生まれの18歳の選手でした。

昼食後は練習コートへ

メルボルン中心地のお店のディスプレイ。

昼食で一旦会場を出たあと、練習コートに行きました。当日や翌日に試合を控えた選手の練習は、Ground Passでも観に行けます。

National Tennis Centre(左)

普段は屋外コートが割り当てられますが、この日は練習コートも屋内です。この日の練習コートは、メルボルン・パークの敷地内のNational Tennis Centreでした。

翌日の男子シングルス決勝に出場するドミニク・ティーム(AUT)が練習コートに来るということで、その時間に合わせて練習コートに行きました(練習コートのスケジュールは全豪オープンの公式サイトで随時更新されています)。

練習時間は約30分。タイミングや選手次第では、写真撮影やサインに応じてくれますが、今回はファンの観戦エリアと逆方向に帰ってしまいました…。

メルボルン・パーク内を散策

KIAのプロモーションは結構力を入れていた印象です。

メインの女子シングルス決勝は19:00試合開始のため、ティームの練習を見たあとも時間が余っていました。なんだかんだ早めにセンターコート・Rod Laver Arenaに入りましたが、それまでに撮影した写真を少し共有します。

右側の赤い屋根がグッズ売り場で、中央奥がセンターコート。
前年大会の男女シングルスのチャンピオン。 左が大坂なおみ、右がジョコビッチ。
今回中に入る機会はなかったMargaret Court Arena。
Rod Laver Arenaの入口。

Rod Laver Arenaへ

試合後に撮った写真。

写真の撮影データを見る限り、17:30頃にはRod Laver Arenaに入場したようです。雨天で寒かったこともあり、コーヒーで暖を取りました。

購入後は、アリーナ名の由来となったテニス選手ロッド・レーバー(AUS)の展示を見ました。

レーバーは同年開催の四大大会すべてで優勝する「年間グランドスラム」を1962年と1969年の2回達成。さらに、同年開催の全米プロテニス選手権と全仏プロ選手権、ウェンブリー選手権の3大会をすべて優勝する「年間プロ・グランドスラム」も、1967年に達成しています。

大会や選手を取り巻く環境の変化もありますが、どちらのグランドスラムも達成した選手はレーバーを最後に半世紀以上現れていません。

ロッド・レーバーの展示。

センターコートへ

ベースラインよりも後方。前に座席はありません。

19:00からの試合に備え、少し早めにアリーナ入り。

アクリル板があるものの、特に見づらさは感じませんでした。

19:00に近づくにつれ後方や隣の席が埋まっていき、19:00を少し過ぎるとアリーナが暗くなります。

優勝トロフィー。

映像やトロフィーを使った演出がありましたが、アリーナの屋根を閉めていた影響で本来の見え方とは違ったと思います。晴天時は屋根を開けて、19:00とはいえ真夏の空の下でやるので、もっと明るかったでしょうし…。このあとで選手入場です。

いよいよ女子シングルス決勝

ガルビネ・ムグルッサ(ESP)。
全仏(2016年)とウィンブルドン(2017年)で優勝しています。

私自身にテニス歴がないので技術的なことはわかりませんが、目の前で世界最高峰の試合が行われている事実にただただ感動。肉眼ではかなり選手が小さく見えるため、望遠レンズ越しにも観戦しました(とはいえ小さい)。

第14シードのソフィア・ケニン(USA)。
2020年は9月に移動した全仏で準優勝しています。

テレビ観戦で音だけ聞いてたチャレンジ(ホークアイを利用した、審判の判定への異議申し立て)の判定を待つ間の拍手に参加したのも、結構感動的でした。(撮影した動画のアップロードを試みたものの、動画ファイルがアップロードサイズの上限を超えていたので断念)

第1セットが終わったところ。

このあと結局6-2、6-2でケニンが2セット連取しました。

ムグルッサのダブルフォルトでゲームセット。
セカンドサーブがネットに当たったのを見て、ラケットを落とすケニン。

大勢でスポーツ観戦を楽しめる世界に戻りますように

滑り込みで年内に更新しましたが、このときは2020年がこんな年になるとは思ってもいませんでした。全豪オープンを観に行った2月1日は、ちょうどオーストラリアでの新型コロナウィルス感染者が出た頃。ウィンブルドンは中止、例年は5月開催の全仏オープンが9月に移動するなど、テニス界も新型コロナウィルスの影響を大きく受けました。

もちろんテニスに限った話ではありませんが、来年は大勢でスポーツ観戦を楽しめる世界に戻りますように(世界のスポーツイベント以前に、自国のオリンピックが厳しいのですが)。

2020年のブログ更新はこれが最後です。「新型コロナウィルスが収束したら更新しよう」と思ったままの記事もあるので、2021年もオーストラリアワーホリのブログは続きます。2021年もよろしくお願いいたします。

それでは!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください