今はブリスベンを離れてアデレードにいます。ただ、半年を過ごしたブリスベン・アスコット(Ascot)がとても暮らしやすかったので推させてください。

ブリスベンはワーホリや留学で訪れる日本人も多く、生活におすすめの地域を紹介しているブログも少なくありません。そうしたブログで紹介されるのは、ブリスベン最大のショッピングセンターがあるインドロピリー(Indooroopilly)や川下のアジア人街・サニーバンク(Sunny Bank)あたりが多い気がします。アスコットが載っていることはほぼなく、日本語情報の少ない地域といえるでしょう。

個人的にアスコットはかなり暮らしやすかったので、メリットやデメリットを紹介します。アスコットで暮らすことになった経緯は以下の記事を参照してください。

前編は主に情報収集など日本でできる家探しの準備について書きました。
後編は、入国後のインスペクション(内覧)のレポートです。

アスコットはブリスベン空港近くの高級住宅街


まずアスコットの位置を説明します。ブリスベン中心地(以下:CBD)の北東に位置し、CBDよりブリスベン空港に近い街です。空を見上げると飛行機が飛んでいることはよくありますが、騒音が気になるほど近くはありません。

川上の高台にある街で古くからの大きな家が多く、高級住宅街としても知られています。在ブリスベン日本国総領事館の領事が住んでいたり、地域の一番大きな家でラマを飼っていたりすることからも、ガチのお金持ちが住んでいる印象です(どちらの情報も住んでいた家のオーナーから聞き、実際に前を通ったことがあるので知っています)。

治安についての不安はありません。しいて言えばCBDに比べると街灯が少ないので、遅い時間に帰るときは夜道の暗さが不安なくらいです。

アスコットに住むメリット

2019年4~9月をアスコットで過ごした私の個人的な感想として、アスコットに住むメリットをご紹介します。

電車・バスでブリスベン中心地まで約30分

気になるCBDまでのアクセスですが、公共交通機関は電車バスが利用可能です。アスコットはZONE 1なので、あまり交通費はかかりません。

まずは電車。単線・Doomben LineAscot駅があり、ブリスベンのど真ん中にあるCentral駅や長距離列車が停まるRoma Street駅にも一本でアクセス可能。Ascot駅からCentral駅まで20~30分ほどで、Doomben LineはチャイナタウンやクラブなどがあるFortitude Valley駅にも停車します。

Doomben LineはDoomen駅が終点で、Ascot駅は終点ひとつ手前です。Ascot駅のさらに手前のHendra駅も遠くはなく、この3駅は徒歩圏の距離だと思います。

バスはいくつか通っていて、CBDまで約30分。私が利用していたのは300番301番のバスで、アスコットよりさらに空港に近いToombleとバスのターミナル駅・Cultural Centreを往復します。

ちなみに自転車では、私の場合CBDまで30~45分かかりました。川沿いの州道25号線に出てからはほぼ道なりで、300番や301番のバスと同じルートでCBDに行くのが最も平坦なのでおすすめ。片道30分が近いか遠いかは判断が分かれるところですが、CBDから離れてのんびり暮らしたい方にはぴったりです。

CBDに住むと理由がないとわざわざ遠出しなくなります。CBD以外の行動拠点を作る意味でも、アスコットではないにせよCBDから少し離れた場所に住むのが私のおすすめです。

ColesもWoolworthsも徒歩圏内!

家探しで多くの方が重視するのが最寄りのスーパーマーケット。オーストラリアの2大スーパーマーケット、ColesとWoolworthsの両方が徒歩圏内にあるのもアスコットの魅力です。

まずはAscot駅が最寄のColes

引用元:Coles公式

Racecourse Roadという通り沿いにあります。飲食店や図書館、銀行もRacecourse Road沿いに揃っていたので、何かと通いつめていました。

続いてDoomben駅が最寄のWoolworths

引用元:Woolworths公式

私が住んでいた家からはColesより遠くなりますが、最大の魅力はとにかく店舗が広いこと。個人的な感覚ですが、Colesより3~4倍広いと思います。

Colesの近くにはIGA(ちょっと値段が高めのスーパーで、キッシュなどの手作りお惣菜も買える)もあり、1~2kmほどのところにあるToomble Shopping Centreに行けばドイツの格安スーパーAldiも(Toomble Shopping CentreにはColesも入っています)。

Toomble Shopping Centreは自転車なら15分ほどで行けるので、私はAldiをメインで利用しつつ、必要に応じてColesやWoolworthsにも行っていました。

日常の買い物には困らない

スーパーマーケットの話と重複しますが、アスコットやその周辺の地域で買い物できるので、わざわざCBDまで出なくても…という気になるくらいです。すでに紹介したToomble Shopping CentreにはKmartやTargetがあり、日用品ならだいたい事足ります。

Toomble Shopping Centre

  • 1015 Sandgate Road, Toombul, QLD 4012
  • TEL:(+61)07 3266 7122
  • 月~水・金:09:00 – 17:30, 木:09:00 – 21:00, 土:09:00 – 17:00, 日:10:00 – 16:00

ただ、ブランド物の服が欲しいとか、おしゃれな家具を見に行きたいとなると、アスコットやその周辺では少し厳しくなります。もっと北側にあるチャームサイド(Chermside)のショッピングセンターかCBDまで足を伸ばす必要があるでしょう。

ブリスベン中心地にある有名店の店舗がある

個人的に大きいと思っているのは、CBDで有名なお店の別店舗がアスコットにあること。

たとえば、ブリスベン在住の日本人なら誰もが名前を知ってるといっても過言ではないTaro’s Ramen。CBDの方に2店舗、川の南側に1店舗のほか、アスコット店があります。

これはTaro’s Ramenで食べられる一番辛いラーメン「Fire Tonkotsu Ramen」ですが、ブリスベンのラーメン屋さんで食べたラーメン(全3杯、すべて日本のお店)のうち一番おいしかったです(そんなに辛くはありません)。

全店舗でこの制度があるかはわかりませんが、アスコット店では現金で支払うと5%オフになります。

Taro’s Ramen – Ascot

  • 145 Racecourse Rd, Ascot QLD 4007
  • TEL:(+61)07 3868 2833
  • 11:30 – 15:00, 17:30 – 21:00(祝日を除く)

Taro’s Ramenと同じ通り沿いにあるのが、ベーカリー兼カフェのLe bon choix

中心地にあるOn Queen店はTrip Advisorのパン屋・ベーカリー部門でブリスベン2位に輝く有名店。約4,700件あるブリスベンの飲食店全体でも2桁順位をキープしています。

CBDまでわざわざ出向かなくても、人気店のケーキやコーヒーを食べられるのは大きなメリット。品揃えはCBDの店舗が上かもしれませんが、混み合わないので落ち着いた雰囲気でお茶を楽しめます。

Le bon choix Racecourse

  • 2/121 Racecourse Road, ​Ascot QLD 4007
  • TEL:(+61) 07 3630 1114
  • 07:00 – 17:00

語学学校に行かずに近所で働いている方など、CBDに行く機会がなくても気軽に名店の味を楽しめるアスコットはおすすめです。

競馬場がある

CBDになくてアスコットにあるもの。ずばり、競馬場です。Ascot駅すぐのEagle Farm RacecourseとDoomben駅から徒歩約5分のDoomben Racecourse、アスコットには2カ所の競馬場があります。

G1相当のレースが開催されることもあり、その日はドレスアップした観客でAscot駅周辺がいっぱいになります。週末開催のイメージが強い競馬ですが水曜日など平日にもレースを開催していて、平日のレースは無料で入場可能です。

平日レースとG1レース両方に私が足を運んだときの様子は、下記リンクからご覧いただけます。Doombenが平日レースで、Eagle FarmがG1レースです。

Doomben駅から徒歩約5分のDoomben Racecourse
Ascot駅すぐのEagle Farm Racecourse

同じ地域の近くにある競馬場ですが、構内の印象は結構違います。Doombenが地方競馬っぽい雰囲気で、Eagle Farmは中央競馬の競馬場に近い印象です。

アスコットに住むデメリット

ここまではメリットをメインに紹介しましたが、デメリットもご紹介します。

CBDまで遠い

バスのターミナル駅・Cultural Centre。

CBDまで遠いのがデメリットに感じる方はいるはず。特に語学学校や勤務先がCBDにあれば、朝は早起きする必要があるうえに帰宅も遅くなります。

あと、アスコットには食事できる場所はあってもお酒メインのバーやクラブはありません(私が知らないだけかも)。300番と301番のバスがクラブなどの多いフォーティチュード・バリー(Fortitude Valley)を通りますが、アスコットには少し距離がある印象です。

ブリスベンで住むには家賃が高め

CBDのシェアルームは、こんな景色のタワーマンションだったりします。

高級住宅地なので土地や家の値段が高く、シェアハウスの家賃も高くなりがち。この記事を書いている2019年10月17日時点のFlatmates.comで入居者を募集している物件は、安くて$180/週。CBDから遠くなればそれなりに家賃は下がるのが一般的ですが、アスコットは例外です。

シェアルーム(基本は二人部屋)なら中心地でも$150/週前後で部屋があり、シェアルームでいいから家賃を下げたい方には向きません。アスコットの家は敷地も建物も大きいので、基本的にオウンルーム(一人部屋)ばかりだと思います。

古い家が多く、エアコンがない可能性あり

入国直後の1週間を過ごしたAirbnbの外観は古めでしたが、部屋にはエアコンがありました(肝心の写真がない)

高級住宅地ということで古い家が多く、エアコンがない家もあるかもしれません(外観が古くてもリノベーション済みの家もあるので一概には言えませんが)。

ちなみに私が住んでいた家はエアコンがなく、部屋には扇風機のみ。オーナーから夏の暑さはやばいという話を聞き、私の後に越してきたブリスベンの夏未経験の同居人と怯えていました。

アスコット近くの週末限定マーケットは穴場

スマホ撮影かつ動画からの切り出しなので、かなり画質は悪いです。

最後にアスコットではないものの、近くでやっている週末限定マーケットを紹介します(私は2回行きました)。

その名もEat Street Northshore。アスコットよりもさらに川上に行ったところの川辺で開催しています。

屋台の料理販売がメインですが、アクセサリー類の販売やライブもやっています。料理はかなり多国籍で、アジア系料理やヨーロッパ系など多岐にわたります(基本的に出店しているテナントは固定)。

内装はかなりSNS映えしますが、CBDからそこそこ遠いので観光客にはあまり知られていない穴場です。昼から開場しているものの私が行ったのは2回とも夜なので、昼の様子はわかりません。Instagramで「#eatstreetmarkets」のハッシュタグを見るとイメージが沸くはずです。

Eat Street Northshore

  • 221D Macarthur Avenue, Hamilton, QLD 4007
  • 入場料:$3(12歳未満無料)
  • 金・土:14:00 – 22:00, 日:12:00 – 20:00

マーケット会場はコンテナの中なので、雨天でも楽しめます。また、徒歩5分ほどの場所にフェリーターミナルがあり、CBDからはフェリーでも行けます。大きな駐車場があるので車でも大丈夫です(オーストラリアでは少量なら飲酒後も運転可能ですが、アルコール摂取量には注意しましょう)。

ざっくりと紹介しましたが、CBDから少し離れたところにあるアスコット。ブリスベンでゆったり暮らしたい方にはおすすめのサバーブです。

それでは!

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